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豊田とトヨタ

偶然に過ぎないが、この週末は名古屋から見て東の方角に縁があった。土曜日は豊田市美術館に、日曜日はトヨタ博物館に行った。

豊田市美術館を訪れるのは、昨年の同じ時期に開かれた「デトロイト美術館展」以来二度目。今回は「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」の巡回展で、広島県立美術館、茨城県近代美術館などを経て、ようやく豊田市にたどり着いたもの。御影堂が改修中で、もう観ることができないのかと思っていたが、巡回があって助かった。

御影堂の公開(毎年6/5〜6/7の3日間だけ)は一度しか行ったことがないが、長い行列の後でようやくふすま絵の前に立っても、次々と入ってくる人並みに押されてじっくり眺めることができない。「現地に行ったことがある」程度のことか。

それに比べて、じっくり観てもらうのが主旨の美術館での展示は迫力があった。照明の配置や視線の高さなどの見せるための技術的な工夫がなされているだけでなく、下絵や模写図などの関連作品、日本と中国各地での取材の概要紹介など、関連事項まで含めた紹介がなされている。「濤声」を眺めていると、まるで和室の空間に海が拓けているような感覚になり、構想の壮大さに圧倒される。

同じふすまながら、裏に回ると中国の風景に替わり、鑑真を祀る建物にふさわしい構成であると実感。奇岩が続く「桂林月宵」、柳の枝が揺れる「揚州薫風」、霞の中に森の緑が映える「山雲」。全体の構成が分かるように御影堂の中が再現されている。会期は6/11まであるので、時間的・空間的に可能であれば、ぜひ訪れることを勧める。

 東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展
 http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/2017/special/higashiyama.html

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翌日のトヨタ博物館は、何度も前を通っているが、これまで立ち寄る機会がなかった。行こうと思って行かないと行けないところ、か。もう何年もそうだった(笑) で、意を決して(というほど大げさなことではないが)出かけ、何度か訪れることで理解しようと年間パスポートを購入した。3回行けば元が取れる。

現在の目玉は、50年記念で展示されている2000GT。通常の展示では1台だけだが、別棟(新館)にバックヤード展として4台展示されていた。今月27日に走行イベントがあるらしいが、残念ながらそちらは日程が合わない。

常設で展示されている2000GTのすぐ近くに休憩コーナーのようなものがあり、その前で立ち止まり、そのままそこに引き込まれてしまった。なんと、ビル・エバンスのLPジャケットが4枚飾られている。すぐ下の棚にはNIKON Fと真空管アンプ。一言でいうとジジイ狙いの懐古趣味。それがスイートスポットに入ってしまうこちらも、まぁジジイなのだが。

新館の奥にも数十年前の雑誌が置いてあったり、サーフボードが並んでいたり、まぁ懐古趣味の世界。古いクルマの展示が主だからこれもありなのかもしれないが、ちょっとやり過ぎの感もある。

今回はざっと眺めただけで終了。次回以降、見たいところを絞って月1回程度で通うつもり。なにしろ2000GTだけでなくコスモスポーツ、ギャランGTO、117クーペといった、かつての憧れの名車が揃っている。これを眺めるだけでも行く価値がありそうだ。

 トヨタ博物館
 http://www.toyota.co.jp/Museum/

 展示車リスト
 http://www.toyota.co.jp/Museum/collections/list/chronologies.html

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