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腕時計

時の記念日が近づくと腕時計メーカーの新製品ラッシュとなる。腕時計がなくても普段の生活に困らない身としては、どんな新製品が出てもあまり気にならない。たまたま見かけた新製品の広告に「bluetooth内蔵」とあったので、何をするんだろうとちょっと興味を持った。「GPS内蔵」のときは理解が及んだが、今回は私の理解を超えていた。

製品化が先行しているカシオとシチズンのページを眺めてみた。スマホに専用アプリをダウンロードして、腕時計の調整やアラーム機能の設定をスマホで行うらしい。ここで疑問符がたくさん浮かんだ。これって腕時計を使わずにスマホだけの場合、単にスマホのアラーム機能を使えばいいだけだし、スマホに通知が入ったことを腕時計に知らせる必要も感じない。

セイコーの場合は、主に移動のトラッキングを想定しているようだ。細かなログがスマホに残って地図上の表示もできる、と。またしてもたくさんの疑問符。スマホのアプリにそのものずばりのものがあるので、あえて腕時計の助けを借りるほどのことはない。唯一、高度計はスマホの機能にないのでこの点は存在意義があるかもしれない。

セイコーの製品はまだ発売前なので評価はないが、先行2社のアプリダウンロードページ(主にandroid用)を眺めると、そこに並んでいる低評価ぶりがすごい。つながらない、消費電力が多い、対応機種が少ない、といった具合。アプリの開発って大変だなぁ。

改めて腕時計とスマホを連動させることの必要性を考えてみた。スマホ側からの発想ならメールの受信やアラーム、カメラ、音声入力端末といったスマホの機能を拡張する使い方がある。さらに極端にいえば、一時的にスマホとつながらなくても腕時計だけでスマホの機能が実現できるような"装置"であることに存在価値があるのだろう。アップルやソニーはこの視点だ。どのくらい役に立つのか、使っていないのでこの点は何ともいえないが。

一方、腕時計側からなら何ができるか。私には何も思い浮かばなかった。それ以前に、スマホという存在に駆逐されようとしている腕時計の存在意義さえも疑問が残っている。かつて人類は片腕に時刻を表示する装置を括りつけていた、と歴史書に記されるかもしれない。腕時計がなくて困る唯一の場面は、ビジネスの場で時刻を知るのにスマホを眺められないシーンがあることくらいしか思い浮かばない。そのシーンに備えて、カバンに腕時計を放り込んで持ち歩いているのは、たぶん、まだ歴史書が書かれる前の時代だからに過ぎない。

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