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ソニーの不思議

ソニーが営業赤字、液晶テレビが売れないのが主な原因とのニュースを見て、いったいどんな説明をしたのか、ホームページに掲載されたプレゼン資料を眺めてみた。

 Sony Japan|ソニーグループ 業績発表文・決算短信
 http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/financial/fr/index.html

確かにエレクトロニクス事業は大幅な赤字だし、ゲームやら映画やらどれを見ても業績の足を引っ張っている。だが、液晶テレビに限ってみれば、2007年度の生産台数1,060万台が、2008年度は10月時点の見込みで1,600万台、今回の見直しで1,500万台と、決して悪い数字ではないはず。もしかしたら一宮と稲沢の生産拠点を統合する、つまり一宮テック(旧・ソニー一宮)を潰すための理由付けかもしれないし、韓国サムスンから液晶パネル供給を受けているテレビの生産拠点をさらに別のところに移す布石かもしれない、といろいろ勘ぐってしまった(笑)

同じ資料の最後に、「構造改革およびコスト削減について」のタイトルがついたページがある。このページではコスト削減についてだけ説明されていて、例えば、エレクトロニクス事業では「投資計画の見直し」「製造事業所の統廃合」「人員の再配置・削減等」の3項目が書かれている。要するに工場を潰して人を減らす、としか読めない。別の資料「ソニーグループ経営体質強化施策(要旨)」ではもう少し具体的だが、中身は同じ。これまで、世界でばらばらに進めていた開発を集約するとも書かれている。

どんな説明をしたのかはこれである程度分かるが、一連の資料を見ていて、新聞やテレビでは「要するに赤字でリストラ」としか報道されていないのが気になる。発表側が意図した通りの筋書きで走っていることになる。ちょっと引っかかったのは、ソニーのテレビが結構売れていること。

テレビの世界需要は年間1億8,000万台でまもなく2億台に乗り、液晶テレビは2009年に1億台を突破するというのが共通の認識。液晶テレビに限ればサムスンに次ぐシェア2位らしい。前年比50%増の生産を見込んでいるのに、一方で工場を一つ潰して人を減らすのは、流れとしては不自然。この辺を説明できる報道があるといいなぁ。

 JEITA、AV主要品目の世界需要予測を発表
 http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080222/jeita.htm

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