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撮影可能枚数の不思議

デジカメのカタログを見ると、付属電池の撮影可能枚数を記した項目があるのに気がつく。1回の充電で何枚くらい撮影できるのかの目安として参考になる。かつて、電池の保ちが悪い製品があり、その反省から業界団体が自主規格として測定方法を決めた経緯がある。

あるデジカメのカタログにこう書いてあった。

> 撮影可能枚数 CIPA規格※7:約280枚(付属バッテリーパック)
>
> ※7 Panasonic製16MB SDメモリーカード使用。

16MBって、もしかしたら「16GB」の間違いではと思い、同じ会社の他の機種を見てみたが、やはり同じだった。16MBのメモリーでは4枚くらいしか記録できないのに、それを使って、どうやったら「約280枚」の数字が出てくるのだろう。

そこで、規格そのものを眺めてみた。カメラ映像機器工業会の「電池寿命測定法」にはこう書いてあった。

> 2.8 記録メディア
> 記録メディアは規定しないが、使用した記録メディアを特定できる情報(型番等)
> を報告する。

メモリーは、何を使ったか記載するだけで、特に制限はないようだ。とすると、この会社は280枚、合計で約1GBになる写真を、60枚以上のSDカードを抜き差ししながら電池寿命を測ったことになる。そこまでして電池寿命の測定に「16MB」を使う必要はあるのだろうか。あるいは、本当にそんな測定をしてるのだろうか。そんな使い方をするユーザーはいるのだろうか。いくつも疑問が出てくる。

ついでに出てきた「規格」への疑問。

> 2.5 ストロボ撮影
> 撮影の2回に1回フル発光させ、他の1回は非発光とする。(フル発光させるた
> めの撮影条件は不問)
> 2.7 撮影被写体・輝度
> 規定しない。ただしAE動作時はその連動範囲内の輝度とする。

ストロボはフル発光としながらも、フル発光させるための撮影条件は規定しないし、被写体の輝度も規定しない、としている。これって、まるっきりのザル。そもそも、自動露出・自動調光の内蔵ストロボで、「AE動作内の輝度で」どうやってフル発光させるの?

 カメラ映像機器工業会規格「電池寿命測定法(CIPA DC-002-2003)」
 http://www.cipa.jp/hyoujunka/kikaku/pdf/DC-002_j.pdf

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